障子はやぶれやすいものです。
近年では、やぶれにくい障子や障子風の破れない素材など、様々ありますが。
ただ、「やぶれやすい」とわかっていることが面白いと思います。
いつかの文献で読んだことのある話ですが、「やぶれやすい」ことが、住まい手に適度な緊張感を与え、
凛とした気持ちになる。正座をしたくなる。
また、「やぶれやすい」障子がやぶれていないことで、客人にだらしなくないおもてなしを伝える。
そのような内容を目にしました。
日本はライフスタイルの変化や高度経済成長期以降、画一化した住まいが広がりました。
言わば、面白くない住まいが広がったようにも感じます。
仕事上、都合のいいような受け取り方をしているだけかもしれませんが、
障子の適度な緊張感が、大切にされていくといいなあと感じています。