皆様のご自宅に床の間はありますでしょうか。
今に始まったことではありませんが、どんどんと床の間のない家が増えています。
床の間を考える上で着目したい点は、その「固定性」です。
ゆったりとした余白があり、ゆとりもあり、掛軸一幅を愛でるのに十分な容積が床の間にはあります。
その床の間が部屋に固定化していることが、現代のライフスタイルには合っていないのかもしれません。
例えば、庭について。本格的な庭も床の間と同様に減少傾向にあります。
しかし、植栽はどうでしょう。
今の現代建築には欠かせないほど、インテリアには鉢植えされた植栽が、しかも多数に部屋の内外に散らばっています。
これは固定化された庭が解体され、軽くパーソナルな存在に形を変えているように見えます。
この床の間の「固定性」を紐解けば、少しそのあり方が見えてくるかもしれません。
●「床の間」について考える2へ続く