一般に、紙貼あるいは縁取りした下地へ裏打した本紙を張り付け、これに枠をつけた額を「和額」といいます。額装という語は洋額装、和額装というように区別して用いることが普通であり、近年までは洋額椽に西洋的主題・画法の作品を装着し、これに伴う作品の鑑賞と保存に資するテクニックを洋額装、従来の表装技術を伴う額装を和額装と呼び分けてきました。
今日では日本画・書などを裏打し、また枠張りなどして洋額装を施すなど、現在では和と洋の境はいささか曖昧になっています。実際、和室専用ともいえる欄間に掛ける額のみならず、洋間および和洋折衷間に掛ける和物本紙の額装仕様も任されることが多くあります。
清華堂ではいち早くこうした動向をとらえ、大正12年の創業当初より、和額装に洋額装のテクニックを盛り込んだ額装を数多く行ってきました。